2015.09.29第一章 難しい?羽毛布団の選び方 ~氾濫するでたらめ情報~
1.訪問販売業者が売っているバカ高い羽毛布団
まずは、羽毛布団の歴史を簡単にご紹介します。
羽毛布団は、今から30年ほど前に大々的なテレビCMが行なわれ、それが起爆剤となり、日本に普及し始めました。それ以前は、羽毛布団はほとんど使われておらず、綿の布団が使われていました。
当時は、訪問販売や展示会販売が中心で、今なら2~3万円で販売されている羽毛布団が、なんと20~30万円で販売されていたのです。しかし、決してよいとはいえない品質の羽毛布団がそれほどまでに高い価格で販売されていたにも関わらず、ほとんど苦情は出ていませんでした。
なぜ、苦情が出ていなかったのでしょうか?
それは、当時の主流であった綿の布団は、重い上にあまり暖かくなかったことに理由があります。
その綿の布団を使っていた人たちが、羽毛布団を使い始めたところ、暖かい、非常軽い、体に負担がかからない、と3拍子揃っており、非常に快適であったために、その使い心地に満足してしまっていたのです。しかも、毎日使えて長持ちするということで、多くの人が30万円では、むしろ安いとまで感じていたのです。
羽毛布団の訪問販売業者は、こういった消費者の意識を利用し、騙して、高額な羽毛布団を売りつけ、荒稼ぎしていったのです。
この流れで、いまだに訪問販売が続いており、歩合制の販売員が高額な羽毛布団を売り、高額な給料を得ているのです。また、訪問販売は、一度でも購入した人はリストアップされ、狙い撃ちにされてしまうのです。“弱い人に、どんどん売りつけて儲ける”、羽毛布団は、そういった商材として使われてきたのです。